事務局の人こそフォームを使いませんか
拝啓、日々いろいろな情報のとりまとめに難儀されている事務局の皆様。
突然ですが、Google Form、ご存じでしょうか。便利ですよね。
Googleはフリーツールとして有名ですが、特に事務局的なお仕事において使用頻度が高いのはFormとSpread Sheetではないでしょうか。
(アルファベットで書くのも面倒なので、以下はフォームとします。)
※フォームつかったことない人へ
こんなのです。
おそらくフォームのことは「アンケート集計に使うよね」という機能だとご理解いただいているかと思います。しかし、今回は「複数人から情報集めて整理して、って作業があるなら、フォーム便利だよ」ということをお伝えしたいと思います。少しでも日々の業務が効率化され、負担が軽くなることを願います。
ちなみに、フォームのHow Toについてはググっていただいたほうがよいと思います。今回はあくまで「どういう業務の時にフォームを使うと便利になるの?」という点についての整理です。やり方がわからないときは「Google フォーム 〇〇したい」で検索すれば出てきます。
1)前提:事務局仕事あるあるパターンのAとB
事務局の仕事が「何であるか」については追って整理していきたいと思っていますが、
事務局の仕事においては以下のパターンがあるように思います。
これらの4類型を踏まえて、AとBを事務局の業務の流れという観点から考えると、以下のように言い換えることができます。
パターンA:特定の期間内に複数人から(たいてい定型の)情報を集めて、整理して、誰かに渡す(あるいは自分で使う)
パターンB:複数人から、質問や問い合わせ、要望を受けて、それに回答・対応していく。
AとBの違いは事務局外の誰か(クライアントと勝手に呼びます)からもらえる情報の正確さによって整理してみました。
Aの場合は明確(であってほしい)、Bは中途半端というわけです。
2)パターンAの分解
パターンAの中には大きく3ステップあります。
ステップ1:複数人から情報を集める
ステップ2:整理する(この中で事務局が何かを判断することもあります)
ステップ3:渡す
例えば、
- 飲み会(MTG)の日程調整をしたいので、「それぞれの都合のつく時間帯」を集約して、「もっとも人が集まれる日時を”決めて”」、「返信する」。
- ある研修会や製品等の評価を集めたいので、対象者に対してアンケートフォームを送って、「回答」を集約して、「回答内容を整理して」、担当者に「返す」。
- 定期的に必要な備品の手配のために、各部署から「なくなった備品や消耗品」を集約して、「足りない個数を整理して」、「発注する」。
- 定型の書類があるとして、「記入してもらったものを集めて」「その書き間違いをチェックして」、宛先に「届ける」
3)パターンAの問題点
事務局的なお仕事(くどいですが総務とか人事とか、営業職でも似たような仕事は発生します)をされたことがある方なら、なんとなくパターンAに潜む問題点がお分かりではないでしょうか。
よくあるのは下記のような状況です。
- 集めたい情報の精度が悪い/整っていない
例えば備品の場合、「A4のコピー用紙を500枚」とか「A3のコピー用紙を1000枚」という粒度の情報欲しいのかを知りたいのに、「紙を250枚ね」とか言われて、「A4とA3のどっちです?」とか「500枚単位でしか売ってないんですが、500でいいですよね?」って聞き返す。
あと地味に全角の数字とか混じっててエクセルとかスプレッドシートで計算したときにバグる。 - 情報の整理が面倒くさい。
人数にもよりますが、例えばメールで回収とか、紙で回収とか、そういうことをしているとむちゃくちゃ手間がかかります。コピペコピペコピペぺぺぺぺ。
あと、場合によっては集計セルとか毎回作るの面倒くさくね??とかなる。 - 実は単純作業なので、表面上はそれほどタスクが重いとは思えない。だが、確認のためのコミュニケーションコストがすごいかかる。
4)解決策としてのフォーム
(すでにお察しの方は以後は不要です)
まとめると、フォームってアンケートだけじゃなくて、上記のような情報集めるのに向いているんだよ!って話です(というより、アンケートの本質が定型化された情報の集約にある、ということだと思います)。
もちろん世の中もっと向いているツールもあるし、ソフトもありますが、そういうソフトって使い始めに習熟コストかかったり、有料だったりしませんか?
(フォームも企業内で使うのであればエンタープライズ版になるので有料ですが、追加コストはかからないよね)
具体的な解決例:
- 飲み会(MTG)の日程調整
→参加予定者に対して、「日付」「時間」「氏名やメアド」そのほかの項目についてフォームで期限内に回答してもらい、集計、返信する。 - アンケート集計
→普通のアンケートなので省略。 - 備品の手配
→備品申請フォームとして、「備品の種類」「個数」「部署(担当者)」「そのほか連絡事項」を集計するフォームを作成し、定期的に該当部署にメールを発信し、回答をもらった内容を火を決めて発注していく。 - 書類提出:
→書類に記載する内容についてフォームで回答してもらい、それを自動的にフォーマットに反映するような仕組み(マクロでも関数でも)を作っておく。該当者が回答してくれたら、回答内容を確認したうえで必要あれば修正。フォーマットに転記して提出する。
以上、いかがでしょうか。なんとなく普段使っているあの業務もどうにかなるん?と思えてきませんか。
ここまで話をすると、要するにフォームを使うときは仕組化を考えねばならないのだな、ということが見えてくると思います。また、フォーマットでいきなりマクロとか関数とかいわれると困ると思いますが、そちらについてもおいおいご紹介したいと思います。
最後に補足をすると、フォームがパターンAで効果を発揮するにはいくつか制限があります。
- 単発・少人数でしか発生しない場合は作りこむコストが高いので、メールとかでいい
→複数人、複数回、定例で発生する業務がおすすめ。また、定例で発生するけど内容が毎回変わる(パターンBの問い合わせ)には工夫が必要です。 - 相手(や提出先)がPCなりスマートフォンなりを使用できないと無理ぽ。
→手書きでしか受け付けません!はダメってことですね。 - そもそフォーム使えないとだめ(会社のセキュリティとか)
長文になってしまい大変恐縮ではありますが、以上ご査収ください。
引き続き出てくるであろうご質問等についてもこたえていきたいと思います。
よろしくお願いいたします。